
それそれのメーカーが、いろいろ考えて独自の「マカ」の精力サプリを製造・販売しています。
サントリーの「マカ 冬虫夏草配合」もその一つで、マカと冬虫夏草を組み合わせた配合から独自の展望を感じることができます。
商品名が「マカ 冬虫夏草配合」ということですが、冬虫夏草が配合されたマカというのが普通である世間一般の考え方からすると、少し違和感を感じます。
しかしながら、それがインパクトとなって印象が強くなるというのも事実で、命名した人の狙いはそこにあるのかもしれません。
この記事の内容
サントリーのマカの基本情報と特徴
サントリーのマカの基本情報
商品名 | サントリー マカ 冬虫夏草配合 |
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原材料名 | マカ濃縮エキス末、ベニバナ抽出物、亜鉛酵母、冬虫夏草菌糸体抽出物、トナカイの角抽出物、HPMC、ビタミンE、 ショ糖脂肪酸エステル 、セルロース、酸化ケイ素 |
発売年 | 2013年 |
販売会社 | サントリーウェルネス |
成分量(3粒) | マカ濃縮エキス末/200mg 冬虫夏草抽出物/50mg トナカイの角抽出物/50mg ベニバナ抽出物/120mg 亜鉛/6mg 熱量/3.30kcal たんぱく質/0.13g 脂質/0.02~0.07g 炭水化物/0.59g ナトリウム/0~6mg 食塩相当量/0~0.02g カリウム/10mg未満 リン/10mg未満 |
本製品は通信販売専用であり、ドラッグストアなどの店舗では売っていません。サントリー社のサプリメントは基本的に通信販売でしか取り扱っておらず、唯一店頭で買えるものは「セサミンE」150粒(希望小売価格7,000円(税抜))のみになります。
マカを使用した精力サプリはたくさんありますが、マカだけしか使っていないのは本サイトでもご紹介させていただいたことのある「凄いマカ」くらいで、普通は別の成分と組み合わせた商品になっています。
言い換えると、マカを主役とした精力サプリを考えるためにはマカにどのような成分を組み合わせるのかということがオリジナリティーにつながるということになります。

ユーザーさんたちに正しく、また、安全性を考えての情報提供しようという姿勢も感じられます。
「マカ冬虫夏草配合」に含まれる原材料は?
商品名から判断するとマカと冬虫夏草を組み合わせただけの精力サプリのように感じられますが、「マカ 冬虫夏草配合」には、トナカイの角、ベニバナ、亜鉛も含まれています。
マカと冬虫夏草以外はアピールする必要が無いと考えているのかは謎ですが、どの成分もマカの精力増強作用をサポートする成分です。
マカは本サイトでも再三登場している精力増強素材分であり、代謝を活発にするアミノ酸、ビタミン、ミネラルを豊富に含みます。
特に、精力増強が期待できる成分というのは以下の通りです。
精子の形成や性欲を増進させる亜鉛
疲労回復につながるビタミンB群
血管を拡げるアルギニン
サントリーの「マカ 冬虫夏草配合」に配合されているマカの量は、一日当たりで換算すると200㎎です。
マカを使った他の精力サプリと比べて見劣りすることはありませんが、1,680㎎に設定されている「凄いマカ」に比べると物足りなさは否めません。
希少価値の高いマカですので価格を抑えると仕方がないのかもしれませんが、200㎎のマカでも効果的にマカの力を実感できるように冬虫夏草を中心とする他の原材料がカバーしているというのがサントリーの「マカ 冬虫夏草配合」です。
冬虫夏草がマカの効果をサポートする理由
冬虫夏草というのは、冬は虫、夏はキノコ(草)の形態をとることから「冬虫夏草」と名付けられたキノコの一種です。
昆虫に寄生しているキノコが、昆虫の栄養をもらいながら成長していきます。
動物と植物ではたんぱく質を構成するアミノ酸に違いがあり、冬虫夏草は寄生した昆虫特有のアミノ酸構成を持つという珍しいキノコです。
中国において古くから滋養強壮や精力増強成分として重宝されていましたが、その珍重なキノコの免疫賦活やがんの抑制といった効果・効能が世界中で注目されるようになりました。
冬虫夏草は栄養素を貰う昆虫の種類で価値が変わりますが、コウモリガの幼虫に寄生する冬虫夏草は貴重品として高値で取引されていました。
最近では、人工培養の研究が進み、低価格で安定供給することが可能になっています。
参照URL:わかさの秘密「冬虫夏草」
http://www.wakasanohimitsu.jp/seibun/mushroom/

老化を遅らせる
老化は、男性ホルモンを減少させるとともに、生活習慣病に伴う動脈硬化による血流障害を起こす場合もあります。
冬虫夏草に含まれるキチンやキトサンはコレステロール産生を抑え、血液をサラサラにする効果が期待できます。
また、亜鉛が豊富に含まれていることも知られています。
従って、マカの配合量を抑えることで懸念される亜鉛の不足は、冬虫夏草を組み合わせることで補われることになります。
直接配合されている亜鉛もあり一日分で6㎎の亜鉛が摂取できるそうですので、10㎎という摂取目安量は食事から摂られる亜鉛も加味すると十分量ということになります。
また、冬虫夏草の研究は想像以上に進んでおり、糖尿病予防・改善(血糖値低下)に関する報告もあります。
従って、マカに冬虫夏草を組み合わせることで、亜鉛の補充だけではなく生活習慣病で起こる可能性のある血流障害による男性性機能の低下を防ぐ効果が期待できるということになります。
EDにつながる腎機能低下を予防
腎機能の低下が進行すると、血管障害、貧血、ホルモン調節の低下などが出現し、腎機能低下とともに、男性性機能低下も現れてきます。
冬虫夏草は腎機能低下を予防し、腎臓を保護する働きがあると言われています。
国立健康・栄養研究所も冬虫夏草と医薬品の併用で腎機能改善のエビデンスが得られた文献があると発表しています。
参照URL:浜松町第一クリニック ED大辞典「腎臓病とEDの関係」
https://www.hama1-cl.jp/ed_dictionary/kidney_disease/
参照URL:国立健康・栄養研究所 健康食品の素材情報データベース「冬虫夏草」
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail80.html
トナカイの角がマカの効果をサポートする理由
漢方では、オスの鹿の角(鹿角)とまだ硬くなっていない角(鹿茸)の二種類が利用されます。
トナカイの角は若いトナカイの角を利用したものが精力増強を目的とした生薬として利用されていますので、どちらかというと鹿茸の構成成分に似ているということになります。
ちなみに、トナカイの角を使うのは、鹿はオスにしか角が生えないのに対しトナカイはオスにもメスにも角が生えているなどコストパフォーマンスを考慮した理由のようです。

トナカイの角はアルギニンが豊富
トナカイの角には、アミノ酸、ビタミンやミネラルがたくさん含まれています。男性ホルモンを増やす亜鉛もあります。
勃起力の向上に有効であると話題のアルギニンも豊富に含まれており、マカに含まれている アルギニンの効果をサポートするにはちょうど良い原料と言えるのかもしれません。
トナカイの角は鹿茸と類似成分のサプリメント
トナカイの角について記載されているサイトをみていきますと、トナカイの角=鹿茸という書き込みがいくつかありましたが、鹿茸とトナカイの角は薬機法での扱いが違います。
効能効果も似ていますが、鹿茸を含んだ製品は「第3類医薬品」、トナカイの角はあくまでも「健康食品」として扱扱われます。
この点についてはサントリーに問い合わせ致しました。
マカ 冬虫夏草配合の製造部門の関係者からは「サプリメント以外のものは取り扱っておらず、マカ冬虫夏草配合の原材料はトナカイの角をはじめ全て健康食品原料で構成されている」とお話をいただき、鹿茸が第三類医薬品に属することもご存知でした。
ベニバナがマカの効果をサポートする理由
ベニバナといえばサラダオイルとしてスーパーでもよく見かけ、健康志向の高い主婦たちが買っていかれますよね。
ベニバナの効果については説明するまでも無いかもしれませんが、どのようにしてマカの精力増強効果をサポートするのでしょうか?
動脈硬化を予防する
ベニバナにはリノール酸、リノレン酸といった不飽和脂肪酸が多く含まれており、悪玉(LDL)コレステロールを下げる効果があります。
動脈硬化の予防によって、血液がサラサラになり血行不良を改善します。
マカに含まれるビタミンEやセレンの血流改善効果とよく似た効果があるようです。
また、アルギニンによる血管拡張効果を考えると、ベニバナを配合することによる血流改善効果は勃起力のさらなる向上が期待できるということになります。
まとめ
① 冬虫夏草がマカの効果をサポートする理由
② トナカイ角がマカの効果をサポートする理由
③ ベニバナがマカの効果をサポートする理由
①~③を中心に「マカ 冬虫夏草配合」について解説させていただきましたが、希少価値の高いマカの使用を抑えたことを利用者に感じさせないように原材料が選択されていることが感じられました。

なお、色々な精力剤を比較した結果は以下の記事でも紹介していますので、併せてご覧いただけますと幸いです。
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