
シトルリンは体内でアルギニンに代謝されるアミノ酸であり、アルギニンの原料として作用することで勃起力をアップさせるとともに維持する効果が期待されると考えるのが一般的です。
アルギニンの精力増強効果といえば、アルギニンがシトルリンに代謝される際に発生する一酸化窒素による血管拡張作用が陰茎海綿体に血液の流入を促進することによって勃起力が高まるということが科学的に証明されているポイントです。
BLAZER‐αはペニスのサイズと硬さのアップを期待する人に有効とされるシトルリンやアルギニンを配合したよくあるタイプの精力増強サプリとして紹介されていますが、その論理的背景に他のアルギニン‐シトルリン系の精力増強サプリと異なる解説がされています。
- 血流促進効果によって勃起時の膨張率をアップ!
- 細胞を再生することで平常時の体積を増加!!
- 遺伝子レベルからペニスに直接刺激を与える天然成分を特殊配合
一番目のシトルリンやアルギニンの血管拡張作用による血流促進効果は様々な精力増強サプリで言われていることですが、二番目の効果はアルギニンに「ペニス成長ホルモン」なるホルモンの分泌を促進すると解説されています。
三番目に至っては、遺伝子がどうやってペニスに刺激を与えることができるのだろうかと疑問に思わざるをえません。




この記事の内容
BLAZER‐α Plusに配合されている成分とは?
公式サイトにも成分一覧は掲載されていませんので詳細は購入してみなければわかりませんが、公式サイトに書かれている有効成分は以下の通りです
神経伝達を活性化する成分:竜眼肉、L-フェニルアラニン、L-トレオニン、L-ヒスチジン、L-アスパラギン
配合されている成分を見る限り、L-シトルリン、アルギニン含有量の高いマカ、L-アルギニンが、精力増強成分の中心になっていることは明白で、アルギニンの効果をサポートする成分や性欲を亢進するような工夫もされている典型的なアルギニンーシトルリン系の精力増強サプリであることが分かります。
ところで、配合されている成分を見る限り遺伝子に影響するような成分は配合されておらず、BLAZER‐αを製造販売しているメーカーは単純に遺伝子レベルという言葉が好きみたいで、科学的な意味は無さそうです。
参照元:BLAZER‐α Plus 公式サイト
http://improve-lb.net/


アルギニンで分泌促進されるペニス成長ホルモンは存在するのか?
結論から申し上げると、「ペニス成長ホルモン」という呼び名の成長ホルモンが存在しているという科学的根拠はありませんが、アルギニンには成長ホルモンの分泌を促進する効果は期待できます。
体内にアルギニンを取り込むことによって、老廃物の一つであるアンモニアを尿素サイクルによって尿素に変換して排出させるデトックス効果とアルギニンがシトルリンに変換されるときに発生する一酸化窒素によって起こる血管拡張によって血流が改善される効果のあることが知られています。
アミノ酸発酵で世界トップクラスといっても過言ではない協和発酵バイオのアルギニンの解説によると、科学的に証明されている生体内におけるアルギニンの機能は以下のように言われています。
- エネルギー生産の促進
- 成長ホルモンの分泌促進(免疫力アップとタンパク質合成の促進、筋肉増強など)
- 血管拡張作用による生活習慣病の予防や男性機能の向上
このことからも分かるように、アルギニンにはデトックス効果や血流改善に加えて成長ホルモンの分泌促進効果もあり、それらの組み合わせで様々な健康効果があることがわかります。
もちろん、体内でアルギニンに変換されるシトルリンにも同様の効果が期待できます。
参照元:協和発酵バイオの健康成分研究所 アルギニンの持つ作用
http://www.kyowahakko-bio-healthcare.jp/healthcare/arginine/sayou.html
存在しないペニス成長ホルモンというもので何を言いたいのか?
アルギニンには成長ホルモンの分泌を促進する効果があることは科学的に証明されていますが、成長ホルモンの働きには以下のものがあります。
代謝に関する作用:代謝の促進、血糖値の上昇によるエネルギー供給、体内の恒常性の維持、体脂肪の燃焼
参照元:ウィキペディア 成長ホルモン
https://ja.wikipedia.org/wiki/成長ホルモン
BLAZER‐α Plusの公式サイトにおいて、ペニス成長ホルモンは「細胞組織の生成力を高め、海綿体の体積を増加」に関係すると書かれています。
実際のところ、そのようなデータは見当たりませんが、アルギニンの作用で増える成長ホルモンの作用によって海綿体を包むように存在する陰茎筋膜、浅陰茎筋膜といった筋肉が増強され勃起時にパワーアップしたように感じられるということかと推測されます。





遺伝子を変異させるような成分が配合されていたら危険な精力増強サプリになってしまう?!
先に申し上げたように、遺伝子を変性させるような成分が含まれているわけではないので、BLAZER‐α Plusでペニスに刺激を与えるように遺伝子を変えるというのは不可能です。
そもそも、ホルモンや神経伝達物質と呼ばれるシグナル物質は、刺激や体から送られる情報によって、シグナル物質そのものやシグナル物質を合成するための遺伝子を発現させるように脳が指示を出しています。
言い換えれば、代謝に影響を与える亜鉛や覚醒に影響するカフェインが豊富なガラナ、アドレナリンの前駆体であるドーパミンの合成に利用されるL-フェニルアラニンなどが、性欲を亢進するための刺激になるということは考えられます。
しかしながら、これらの興奮と呼ばれる作用は血流アップや体温上昇などといった形で表面化するものであり、勃起力に影響するのは血流アップによるものです。
さらに、公式サイトではL-トレオニン、L-ヒスチジン、L-アスパラギンといったアミノ酸や竜眼肉もドーパミンに変換するように書かれていますが、これらの物質がドーパミンの合成に直接関与することはありません。
もちろん、酵素をつくるために必要なアミノ酸が配合されることで、L-フェニルアラニンからドーパミンを合成する反応を促進するという間接的な効果はあるかもしれませんが、それはマカやスッポンに含まれているアミノ酸でも十分かと思います。
ちなみに、竜眼肉というのは漢方薬にも使われる補血・滋養強壮効果のある生薬の一つで、糖質が多くエネルギーの供給に役立つと思われます。




